2022年12月22日

ご紹介:中央学院大学川久保ゼミ「我孫子市平和の集い」に参加して

  今年8月、我孫子市からの広島派遣中学生と現地で合流し、共に活動してくださった中央学院大学法学部川久保文紀教授のゼミ生の皆さんが、124日に開催しました「平和の集い~我孫子から平和を願う~」にも参加してくださいました。

その模様が、中央学院大学ホームページに掲載されましたので、紹介させていただきます

■中央学院大学ホームページ:川久保ゼミ「我孫子市平和の集い」に参加して

https://www.cgu.ac.jp/news/20221221-01.html

 中央学院大学川久保教授の講座「平和学」やゼミが我孫子市平和事業と連携して実施されたこの一年の取組みが、上記の他にも中央学院大学ホームページで紹介されています。

既に本ブログでご紹介させていただいているものですが、再掲致しますので、あわせてぜひご覧ください。

■中央学院大学ホームページ:川久保ゼミ「広島平和体験学習」実施報告

https://www.cgu.ac.jp/faculty/law/seminar/f-kawakubo_hiroshima.html

■中央学院大学ホームページ:平和学「被爆者体験講話」実施報告

https://www.cgu.ac.jp/news/20221019-01.html

2022年12月20日

12月4日、「平和の集い」が開催されました

124()、けやきプラザ(JR我孫子駅南口)のふれあいホールで「平和の集い 〜我孫子から平和を願う〜」が開催されました。大勢の市民の皆さんにご来場いただいた集い当日の模様を、以下にご紹介します。

 

【オープニング】我孫子市平和事業紹介ビデオ上映

集いの開催に先立って、我孫子市平和事業の紹介ビデオ(我孫子市平和事業推進市民会議メンバー作成)を上映させていただきました。

3分半で我孫子市平和事業の取組みをご覧いただけるビデオを、本ブログ上でもご紹介します。ぜひ、以下画像をクリックしてご覧になってください。

我孫子市平和事業紹介ビデオ
(クリックにより動画をご覧になれます)

【第1部】 広島派遣中学生による報告

85日からの三日間の日程で広島を訪れた我孫子市内中学生12名が、広島訪問の模様を報告してくれました。

広島市平和記念式典は新型コロナウィルスの影響により参列が制限される年が続いていましたが、今年は三年ぶりに参列が許されました。

国立広島原爆死没者追悼平和祈念館や平和記念資料館の見学、被爆体験講話聴講などは、しっかりと中学生たちの胸に刻み込まれたようです。

以下の画像をクリックして、中学生たちの報告を視聴してください。

広島派遣中学生の報告
(クリックにより報告の動画をご覧になれます)

【第2部】我孫子中学校演劇部による劇『輝けいのち -ヒロシマの地下室から-』

我孫子市内で唯一演劇部のある我孫子中学校。その我孫子中学校演劇部が、今年の集いで上演してくれたのは、原爆詩人・栗原貞子(くりはら さだこ)さんの代表作「生ましめんかな」のモデルとなった実話をもとにした物語です。原爆によって焦土となったヒロシマのビルの地下室で生まれた新しい生命が、命の尊さを訴え、平和への願いを伝えます。

我孫子中学校演劇部は、平和の集いの場で10年にわたって、被爆地広島・長崎を描いた劇を演じてくれています。その取組みに対して、今回の上演後、星野我孫子市長より感謝状が贈呈されました。

我孫子中学校演劇部が演じる劇のメッセージは、録画を通しても伝わってきます。

ぜひ、以下の画像をクリックして、今年の我孫子中学校演劇部の劇をご覧ください。 

我孫子中学校演劇部による劇「輝けいのち-ヒロシマの地下室から-」
(クリックにより演劇の動画をご覧になれます)

派遣中学生の報告、我孫子中学校演劇部の劇、いずれも、来場くださった方々の胸を打ち、平和の尊さを訴えました。中学生たちの平和への訴えに、多くの皆さんが思いを寄せてくださることを願います。

集い終了後の出演者集合写真
(写真撮影時のみ、マスクを外しています)

2022年11月17日

【ご案内】 2022年 平和の集い

  124() JR我孫子駅南口けやきプラザにて、【平和の集い】を開催します。今年も、広島派遣中学生、我孫子中学校演劇部たちが平和を願うメッセージを発信します。

多くの皆様のご来場をお待ちしています。

 

 

■日時:124() 開演13:30(開場 13:00

■会場:けやきプラザ2階 ふれあいホール(入場無料)

    (JR我孫子駅南口から徒歩3分)

■プログラム

【第1部】広島派遣中学生による報告

【第2部】我孫子中学校演劇部による劇『輝けいのち -ヒロシマの地下室から-』

 

また以下の通り、関連展示として【平和の集い展】を開催します。

あわせて、ぜひご来場ください。


■期間:1123() 124()

■場所:けやきプラザ2階ギャラリー1、2

 我孫子インフォメーションセンター(アビシルベ)

2022年11月3日

リレー講座をつくる(リレー講座講師練習会)

我孫子市では平和事業の一環として被爆70周年にあたる2015年から、広島・長崎に派遣された元派遣中学生が講師となって、我孫子市内小学校6年生の全クラス向けに広島・長崎派遣の経験と平和への願いを伝える【リレー講座】を展開しています。

今回のブログ記事では、そのリレー講座講師が講座に向けて準備する様子を紹介させていただきます。 

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102日、今日は11月に初めてリレー講座講師に挑戦する山元誠人君の講師練習会。

山元君は現在高校1年生。中学2年の時に広島に派遣された派遣中学生OB 

山元君、4年前小学6年の時にリレー講座を受講しているはずなのにそのことが記憶にないのだとか。中学2年になって派遣中学生に選ばれて、あらためてリレー講座を知ったけれど、自分が受講したはずのリレー講座のことはどうにも思い出せない。

山元君の場合、そのことが却って、リレー講座講師という役割を担ってみたいという思いにつながっているらしい。

派遣中学生として広島を訪れてからの2年、山元君はこれまでにもリレー講座講師のアシスタントを何度かつとめてきたけれど、来月(11月)、初めて講師をつとめる。

 

今日は、山元君の講師練習に協力しようと、先輩講師が二人と、他に我孫子市平和事業推進市民会議の委員も何名か集まってくれた。

山元君は準備してきたパワーポイント資料を使って、授業シナリオを本番さながらに通してみる。原稿に目を落としながらの場面が多いけれど、集まってくれたメンバーを小学生に見立てながら用意したシナリオにそって授業を進めていく。 

授業シナリオを用意するにあたって、新米講師は、先輩講師のシナリオの基本構成に倣う。その基本構成にそれぞれの講師が少しずつ自分の独自な内容を加えて、自分自身のオリジナルシナリオに仕立てる。

広島・長崎に落された原爆の説明、「平和なこと・平和でないこと」を考えるグループワーク、「平和な世の中にするために今日から自分にできること」を考える個人ワークという基本構成に、山元君は、被爆者の方の体験記の紹介、小学6年の時に受講したことを忘れていたリレー講座への想いを付け加えて、山元君オリジナルの授業シナリオを準備してきた。

 

授業を聴いてくれたメンバーたちからは、以下のようなアドバイスが寄せられた。 

s  原稿を読んでいるという感じがする。もっと、自分の言葉で山元君らしく話した方がよい。

s  基本構成に加えた、山元君オリジナルの内容はとてもよい

s  パワーポイント中の表現に、修正した方がよい箇所がいくつかある。

s  被爆者の方が書いた文章と山元君自身の言葉の区切りがあいまい。被爆者の方の言葉は、アシスタントに朗読してもらうなどの工夫をしてみたらどうか。  


 山元君は、メンバーからのアドバイスをもらさずメモに書きとり、近くもう一度実施する練習会に向けたシナリオ改善のヒントにする。

山元君のリレー講座講師初挑戦は11月。こうしてまたひとり、新しい講師が誕生する。

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山元君の練習風景の一部を、動画でご紹介します。以下の画像をクリックしてください。 

クリックで動画視聴
 

リレー講座は、このように先輩講師から後輩講師に受け継がれていき、新しい講師によるリレー講座がつくられていきます。

講師たちが頭を悩ませるのは、講師を務める仲間を増やすにはどうしたらよいかということ。今年の4月には講師懇親会を開催し、講師経験ある先輩とこれから講師に挑戦してみようとする後輩の交流会を開催しました。

■平和への願いを伝えるリレー講座講師たちの想い ~リレー講座講師懇親会模様の紹介~

http://peace-abiko.blogspot.com/2022/06/blog-post.html

 これまでに本ブログで掲載したリレー講座模様の紹介記事を、以下にご案内します。あわせてご覧になってみてください。

リレー講座参加レポート (2020/11/14湖北台西小学校)

http://peace-abiko.blogspot.com/2020/12/20201114.html

3年目に入ったリレー講座(2017/6/17我孫子第一小)

http://peace-abiko.blogspot.com/2017/07/blog-post.html

派遣中学生リレー講座 (2016/ 6/25湖北小学校)

http://peace-abiko.blogspot.com/2016/07/625.html

リレー講座に参加して(2015/ 11/7湖北小学校)

http://peace-abiko.blogspot.com/2015/11/blog-post_10.html

2022年10月31日

ご紹介:中央学院大学平和学「被爆者体験講話」実施報告

  1010()、中央学院大学法学部川久保文紀教授による講座「平和学」の特別企画として、的山ケイ子さん(我孫子市平和事業推進市民会議委員)による「被爆者体験講話」が実施されました。

 その模様が、中央学院大学ホームページに掲載されていますので、ぜひご覧になってください。

■中央学院大学ホームページ:平和学「被爆者体験講話」実施報告

https://www.cgu.ac.jp/news/20221019-01.html

2022年9月11日

中学生広島派遣報告(引率者:大学生原直輝さんによる報告)

  私は、2022年度中学生広島派遣にて、平和事業推進市民会議代表として中学生の引率をさせて頂きました。今年度は85日から7日の3日間で実施し、2年ぶりに広島平和記念式典にも参列することができ非常に実りあるものとなりました。 

 1日目は、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の見学と平和記念資料館の見学を行いました。我孫子からの長い移動を終えたばかりではありましたが、平和の祈りに包まれた広島を真剣な眼差しで見る姿から、平和に対する強い意志を感じることができました。

 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館は、原爆死没者の尊い犠牲を銘記し、恒久の平和を祈念するとともに、原爆の惨禍に関する全世界の人々の理解を深め、被爆体験を後代に継承することを目的として、被爆地である広島に設置された施設です。施設の中にある平和祈念・死没者追悼空間では、当時、被爆前に撮影された家族写真や友人との集合写真などが展示されており、そのほとんどが笑顔で写っていました。

派遣中学生の一人は、「笑顔で写っている写真は幸せに見えるはずなのに、原爆がこの後落とされてしまうと考えると心が締め付けられるような悲しい気持ちになった。」と感想を聞かせてくれました。私たちと同じような日常を、何気ない笑顔や幸せを奪った核兵器の憎さを改めて痛感した瞬間でした。

また、遺影コーナーではモニターに我孫子市原爆被爆者の会の会長を務められた宮田さんの遺影も映し出されました。私は平成28年度長崎派遣の際、事前学習会で宮田さんから貴重なお話を頂きました。宮田さんから受け継いだ意志は私を含め、派遣中学生はしっかりと受け継がなければと強く感じました。

 平和記念資料館の見学では、それぞれがじっくりと過去に起きた悲惨な現実に目を向けていました。積極的に写真を撮ったり、メモをしたりととても意欲的に活動していました。被爆の実相を伝える一つ一つの展示に足を止め、各々が心に様々な思いを刻み込んでいるように見えました。派遣中学生の皆がその場で感じ、考えたことを大切にこれからの活動へと生かしてほしいと思います。

平和記念資料館の見学

 夜に行われた反省会では、一人一人が感じたことを自分自身の言葉で表現しようとする様子が見られました。自分の考えはもちろん、仲間の感じたこと考えたことにもしっかりと耳を傾けられており、とても有意義な派遣になっていると実感できました。議論のまとめの中で、「簡単に一言で軽い言葉で言い表すことはできない」という意見が上がりました。言葉にならないほどの衝撃を目の当たりにしながらも、我孫子市の代表として意欲的に活動している姿を見ることができ、とても嬉しく感じました。
 

 2日目は平和記念式典に参列した後、平和記念公園と本川小学校平和資料館を見学し、おりづるタワーと広島城を訪れました。被爆から77年が経った86日の午前815分に広島で黙とうを捧げるという貴重な機会を得ることができました。広島のこども代表の平和への誓いで「未来は創ることができる」といった言葉がありました。平和な未来を創るため、広島・長崎派遣での学びを広げる義務が私たちにはあります。改めて平和な未来を創るために積極的に活動していこうと考えました。

平和記念式典で黙とう

 本川小学校平和資料館は被爆当時の状態をそのままの形で保存し、資料館としている建物です。1日目に平和記念資料館で見た展示物とは違い、原爆の被害を受けた建物に足を踏み入れたことでより一層原爆の実相に迫ることができたと思います。私はまるで77年前に引き戻されたような不思議な感覚になりました。派遣中学生は星野市長がしてくださる資料の説明に身を乗り出す勢いで積極的に話を聞いたり、質問をしたりしていました。1日目を経てさらに意欲的な姿勢を見ることができました。

 おりづるタワーと広島城では、折り鶴を作り「おりづるの壁」から投げ入れたり、写真を撮ったりしながら互いの仲を深めることができていたと感じました。どちらの施設からも広島市街を一望できる展望デッキがありました。原爆投下の日から77年経った今日、こうして素晴らしい街がある復興した景色に感動しました。そして、都市化する中でも「ノーモア・ヒロシマ」の象徴である原爆ドームや平和記念公園などが形あるものとしてこれからも残り続けてほしいと強く願いました。 

 3日目は、平和記念資料館を再度見学した後、被爆体験講話を聴講しました。現在公表されている被爆者の方々の平均年齢は84.53歳となっています。年々広島・長崎で起きた惨劇を語り継ぐことのできる方の人数は減っています。今回私たちに講話をして下さった方は、壮絶な被爆体験を語ることが辛くこれまで身内にすら被爆当時の話をしたことがなかったそうです。しかし、今年4月に、生き残った被爆者として後世に伝えなければと被爆体験講話をする決断をしたとのことでした。貴重な機会を大切にしようと、派遣中学生は必死にメモをとっていました。被爆者の方から原爆投下時の状況や、その後の悲惨な出来事について聞くことができました。質疑応答の際には、派遣中学生の全員が挙手し積極的に参加していました。この貴重な機会を体験できた派遣中学生には、是非今後も継続して平和活動に触れていってほしいと思いました。 

被爆体験講話(講師:内藤愼吾さん)

 今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を徹底したうえで、例年に近い形で広島派遣の全行程を終えることができました。派遣中学生の平和や戦争について積極的に学ぼうとする姿にとても感銘を受けました。この3日間を含む、派遣までの道のりやこれからの活動は派遣中学生を大きく成長させ、心に残る体験になったと思います。また、この派遣で出会った方々や仲間への感謝を忘れず、これからも大切にしていってほしいと思います。

 現在世界では、ロシアによるウクライナ侵攻をはじめ、紛争や戦争の計画がなされています。非核化が平和のすべてではないという厳しい現状になりつつあります。核のない世界はもちろんではありますが、それ以上に私たちは「平和」という定義をもう一度考え直す必要があります。日々流転する時代を様々な角度から見つめ、平和な未来を創るために活動していきたいと思いました。

原爆ドーム前で

 派遣中学生にはこれからも「平和の集い」や「リレー講座」を通じて、彼らなりの視点から「平和」について伝えていってほしいと思います。

 最後に星野市長や丸教育長をはじめ、我孫子市役所企画政策課の皆さんや派遣中学生、派遣に際してご協力頂いた全ての方々に感謝の意を表し、引率者レポートとさせて頂きます。 

(平和事業推進市民会議副会長 原 直輝)

2022年8月30日

ご紹介:中央学院大学川久保ゼミ「広島平和体験学習」実施報告

 今年度(2022年度)も、我孫子市から12名の中学生が広島に派遣されましたことは、既に本ブログでも紹介させていただいている通りです。

二泊三日行程の今年度中学生広島派遣、現地での活動に、我孫子市内にある中央学院大学法学部の川久保文紀教授と川久保教授のゼミ生7名が参加されました。(川久保教授は全行程、ゼミ生は2日目から一部行程に参加) 

川久保教授が、ゼミ生とともに広島派遣に同行された模様を、中央学院大学ホームページに掲載されましたので、ぜひご覧になってください。

■中央学院大学ホームページ:川久保ゼミ「広島平和体験学習」実施報告

 https://www.cgu.ac.jp/faculty/law/seminar/f-kawakubo_hiroshima.html

広島派遣の模様については、同じく派遣に同行した我孫子市平和事業推進市民会議委員メンバーの大学生からのレポートも、近くこのブログで紹介させていただく予定です。

2022年8月24日

被爆77周年我孫子市平和祈念式典報告

  813()17時より、我孫子市の【被爆77周年平和祈念式典】を、我孫子市生涯学習センター「アビスタ」ホールにて行いました。

今年も手賀沼公園での祈念式典開催、その後手賀沼での灯ろう流しを計画しておりましたが、昨年に続いて荒天が見込まれたため、灯ろう流しを中止し、祈念式典のみアビスタ・ホールで開催しました。 

式典では、開会、黙祷の後、星野順一郎我孫子市長による式辞と、今夏広島に派遣された中学生12名の紹介・派遣報告がありました。  

星野市長式辞(画像クリックにより動画視聴できます)

派遣中学生の報告(画像クリックにより動画視聴できます)

この日手賀沼で流すことのできなかった灯ろうは、アビスタに展示させていただきました。 

アビスタストリートに展示された灯ろうと灯ろうを作る派遣中学生たち

派遣中学生たちは、124() けやきプラザふれあいホールで開催される【平和の集い】において、広島での体験を報告してくれます。12月のけやきプラザで多くの市民の皆さんと集えることを期待しています。

星野市長、丸教育長と派遣中学生たち

2022年8月18日

2022年度の広島派遣中学生

今年度(2022年度)も、我孫子市から12名の中学生が広島に派遣されました。今年度の派遣日程は、85()から7()までの3日間。このブログ記事では、事前学習会と広島への出発の様子をお伝えします。 

例年行われている派遣中学生の事前学習会、今年度は721()に市役所分館にて行われました。事前学習会の内容は以下の通りでした。 

1.   的山ケイ子さん(我孫子市原爆被爆者の会)からのお話

的山さんは長崎で胎内被爆された方。事前学習会に集まったほとんどの派遣中学生にとって、被爆者の方のお話を聴くのは初めての経験だったのではないでしょうか。皆、真剣な面持ちで耳を傾けていました。

2.   派遣中学生OBOGからの話

派遣中学生OBOGから話を聴けることは、これから広島に向おうとする中学生にとってはたいへん心強いことです。今回駆けつけてくれたOBOG3名は、それぞれの派遣体験を踏まえながら、派遣への心構えをアドバイスしてくれました。そのうちのひとり、OBとして話を聴かせてくれた原さん(大学生)は今回の派遣に引率として加わることとなっており、中学生たちにとっては、一層頼もしい存在です。

3.   星野我孫子市長・丸教育長との懇談

今年度も広島での3日間をともにしてくださる市長と教育長。このお二人との事前懇談の機会があるということが、中学生たちにとって大きな安心につながっています。 

この学習会では、例年、派遣団の団長・副団長を中学生の中から選出するのですが、今年度は団長への立候補を募った場面で、いつもに増して多くの手が挙がり、中学生たちの積極性が際立っていました。中学生たちの派遣報告を聞ける日が楽しみです。

  

85()の朝、派遣中学生たちは我孫子駅南口けやきプラザ前に集合しました。

事前の健康チェックで問題ないことを確認したメンバー全員、派遣団長の出発の挨拶のもと、元気に出発していきました。

派遣の模様は、124()午後、けやきプラザふれあいホールでの開催を予定している【平和の集い】で、中学生たち報告していただきますが、このブログでも近日中に、引率として同行した大学生から中学生たちの広島での様子を伝えていただく予定です。

2022年7月31日

『月刊社会教育』誌上で我孫子市平和事業を紹介

 我孫子市平和事業の取組みを、旬報社『月刊社会教育 8月号』誌上で紹介させていただく機会をいただきました。

我孫子市での取組み、特にリレー講座と演劇(我孫子中学校)について、活動に取組んできた各世代の方々にその思いを綴っていただいています。

『月刊社会教育 8月号』は、我孫子市民図書館(アビスタ)など公共図書館でも閲覧することができます。ぜひ、手にとってご覧いただきたくご紹介申し上げます。  


■旬報社ホームページ:『月刊社会教育 8月号』

https://www.junposha.com/book/b609609.html

2022年7月28日

予科練平和記念館視察報告

  皆さん、こんにちは。平成30年度広島派遣生の根本茜梨です!

 私たち平和事業推進市民会議委員は、6月12日に予科練平和記念館へ見学に行きました。

その様子を少しお届けします。

 午前中には平和市民会議を行いました。今年度一発目ということもあり、自己紹介も交えながら顔合わせをし、一年間の平和事業について確認をしました。

私達が特に力を入れているリレー講座では、昨年に比べて新型コロナウイルス感染症のリスクが減ってきていることもあり、すでに受講済みの4校に加えて多くの学校で開講予定です。

今年度から新しく加わった講師もいますが、活気あふれる素敵な授業となるよう頑張りますので暖かく見守ってくださると嬉しいです。 

また、今年度も各中学校2名による広島派遣が8月に行われる予定です。その他我孫子市平和祈念式典や派遣の報告会なども順次開催予定ですので、ぜひお越しください! 

今年度第1回目の市民会議に集まったメンバー
 午後は昨年度から視察予定だった茨城県阿見町にある予科練平和記念館へ行きました。予科練平和記念館とは、第二次世界大戦時に多くの青年たちが訓練を受けていた場所にできた施設です。施設の方にガイドをしていただき、当時の予科練への合格基準や当時の暮らし、どのような訓練を受けていたかなどを教えていただきました。

当時の青年たちにとって予科練に入り、国のために戦う準備をするというのはとても名誉なことであり、憧れでした。そのため倍率はとても高く、成績は現代で言うオール5でなければ選ばれないほど厳しいものでした。そのような優秀で国のためを思って無事に入学した多くの若い命ですが、戦争も末期になると特攻隊の訓練を受け、体当たりで日本のために命を落としました。 

私の曽祖父の兄も茨城県に生まれ特攻隊員として亡くなっています。

彼の手紙が今も保存されていますが、何度読んでも涙が出る表現ばかりです。

「桜のように清く散って」という言葉は彼の手紙にも書かれていましたが、予科練で見た特攻隊の兵士の手紙にも同じような表現が多く書かれていました。

国のために自らの命を犠牲にして戦うことは桜が散るように美しく、素晴らしいものだと教え込まれていたのだと考えるととても胸が痛みます。

私の親戚や予科練で見た彼らだけでなく、多くの命がこの戦争によって奪われたということ、また、そのような人たちがいたから私達の今の暮らしがあること、これは絶対に忘れてはいけませんしリレー講座を通して子どもたちに伝え続けていかなければいけないなと思います。 

予科練平和記念館前で
 我孫子市からは少し離れた場所ですが、当時の様子を知れる貴重な機会ですので是非訪れていただきたいと思います。

2022年6月19日

平和への願いを伝えるリレー講座講師たちの想い ~リレー講座講師懇親会模様の紹介~

44日、我孫子市平和事業リレー講座の講師を務めている講師の皆さんが集まる懇親会が今年度初めて催されました。我孫子駅南口にあるけやきプラザ9階ホールの広々とした会場に、リレー講座講師を何度も務めてきた大学生から、これからリレー講座講師として小学生に平和への願いを伝えたいと考えている中学生まで、およそ20名の若者が集まりました。

 懇親会は、初めに戦後70年にリレー講座が開始された当初から講師の支援にあたっている我孫子市原爆被爆者の会の的山ケイ子さんによる、若い参加者に向けた講話から始まりました。講話の要点は、以下の2点でした。

1.    リレー講座は、小学6年生に向けて大人である教師が行う授業とは異なって、年齢の近い派遣中学生OBOG(大学生、高校生、中学生)が語りかけることに意義があるということ。若い講師の言葉には、小学生の心に直接に響く力があるということ。

2.    ウクライナ侵攻という事態に直面する中で、「人の手によって作られた原爆は、人の意思によって無くすことができる」という被爆74(2019)長崎平和祈念式典での田上市長の言葉をあらためて思い起こし、草の根の平和活動であるリレー講座は、小学6年生の子どもたちに「平和の種」を植える取組みなのだとあらためて感じたということ。 

的山ケイ子さんによる講話

 的山さんの講話の後は、参加したメンバー(大学生、高校生、中学生)が、リレー講座に寄せる思いを出し合い、意見の交換をしました。その中から、いくつかの発言をご紹介します。

1.    リレー講座の講師をしている中で、「これをやっていることに意味があるのかな」と思うことがあった。その時に私が通っている高校の先生が、「平和について、こんなふうに考えている高校生がいるっていうことを小学生に伝えることだけでも、意味があるんだよ」と言ってもらった。

2.    自分は小学6年生の時のリレー講座で衝撃を受けて、中学生になって広島派遣に行ってみたいと思っていた。

3.    私の母方のひいおじいさんの兄弟が特攻隊員だった。これまでそういう話を聞く機会もなかったのだけれど、私がこのような平和活動をしていると話したら、その特攻隊員だった人が飛び立つ前に送ってきたという手紙をおばあさんが私に見せてくれた。手紙には、「ぱっと清く散って行ってまいります」と書いてあった。こういう人が身近にいると知って一層、リレー講座を通して平和を伝えていきたいという思いが強くなっている。

4.    たとえば30名のクラスで30名の子どもたちに講師である自分の考え方を押し付けるのではなくて、30名の子どもたちが考えてくれることが大事かなと思う。自分の関心を押し付けるのではなく、子どもたちの関心を引き出すことが大事。小学生が自分から考えてくれるように対応することが大切だと感じている。

5.    【中学生参加者からの質問】日本には原爆被害の事実もあるけど、加害の事実もある。加害の事実があることも小学生に伝えた方がよいのではないかと思ったりしますが、どう思いますか。

【大学生参加者からの応答】僕も日本の立場からの被害の歴史だけを伝えれば済むとは思っていないので、リレー講座の最後で、「今話したことは日本からみた目線のことだけで、今は時間がないのでそこまで伝えられないけど、これ以外にアメリカやその他の地域からみた側面もあり、これから皆さんが勉強していく中でいろんな側面も見えてくると思う。ひとつだけに絞らず、いろいろな視点から考えみてほしい」と伝えるようにしている。

6.    【懇親会参加者である中学生の発言】 小学校6年生の時に受講したリレー講座で、講師(今日、この懇親会に来ている大学生)の話がとても聞きやすかった。そのころは戦争のこととかぜんぜんわかっていなかったけど、自分の意見とかも持つことができるようになった。その時のリレー講座の感想シートの紙をまだ大切に持っている。私の感想に対して講師の人がコメントをたくさん書いてくださったのがとても嬉しかった。小学6年生からするとコメントを書いてもらえることが嬉しいし、自分の意見を認めてもらえたようで嬉しかったのを今でも憶えている。

【感想シートにコメントを書いた大学生の発言】何年もたった今でも感想シートを持っていてくれているという話がとても嬉しかった。リレー講座講師の先輩から「クラス全員に伝わらなくても、その中の一人にでも伝わったらそれでいいんだよ」と教わっていて、そう思いながらも、「伝わっているかなぁ」と思ってきたけど、伝わっているって教えてもらえて、やってきた甲斐があったなというか、すごく救われた気持ちになって嬉しかったです。

リレー講座講師たちによる意見交換の様子

 参加者によるリレー講座への想いの表現、意見のやりとりは、まだまだありましたが、上記に紹介させていただいた内容だけでも、これが中学生から大学生までの世代の若者の間で自主的に交わされたやりとりであることに、大きな感銘を受けます。

 我孫子市において、確かに「平和の種」が芽吹いているのだと感じることのできるリレー講座講師の懇親会でした。