2024年7月20日

2024年度我孫子市平和事業推進市民会議始動

 ~2024年度我孫子市平和事業推進市民会議始動~


6月16日(日)に本年度の第1回平和事業推進市民会議が行われました。

2年間の任期の折り返しの為ほとんどの委員は昨年からの引き続きとなりますが、新任1名の委嘱を行い新たな15名体制でスタートしました。

会議では本年度は8月に市民会議単独で事業を行う内容やタイトルについて、老若男女問わず白熱した議論が交わされ無事に内容とタイトルは決定しました。

【とうろうに平和の願いを込めて】

詳細は我孫子市ホームページをご覧ください。

https://www.city.abiko.chiba.jp/shisei/heiwakokusaika/heiwajigyou/pease_toro.html

本年度は以下のような平和事業を計画しています。


8月5日(月)~7日(水)広島被爆地派遣事業

8月8日(木)~22日(木)企画展示【平和事業パネル展・平和祈念の折り鶴展】

          場所:アビスタ1階 ストリート

8月10日(土)市民会議主催事業【とうろうに平和の願いを込めて】

      場所:手賀沼親水広場 水の館3階研修室・じゃぶじゃぶ池

11月20日(水)~12月1日(日)平和の集い~我孫子から平和を願う~展

             場所:けやきプラザギャラリー1・2

11月20日(水)~12月8日(日)平和の集い~我孫子から平和を願う~展

             場所:アビシルベ

12月1日(日)平和の集い~我孫子から平和を願う~(派遣中学生発表会)

      場所:けやきプラザホール

6月~2025年1月広島・長崎派遣中学生リレー講座[未来を生きる子どもたちへ]

        市内全小学校にて実施


本ブログを通して、我孫子市の平和事業及び市民会議の様子のご報告も継続してまいります。

また、今回の第1回会議終了後に、視察研修を実施しました。

視察に関する報告を委員からいただきましたので、以下のとおり報告いたします。

委員ら集合写真


~「第五福竜丸展示館」視察研修の報告~

6月16日午前中に今年度1回目の会議があり解散後に改めて新木場駅に集合。視察研修場所は夢の島公園にある「第五福竜丸展示館」。

市民会議の事業「被爆地派遣事業」「平和リレー講座」そして「平和の集い」では、ヒロシマ・ナガサキの被ばくを通して平和を考えることが大きなテーマになっています。しかし、戦後も原水爆実験により「被ばく」して命を落とすという惨事があったことを正しく「知る」研修でした。

夢の島公園の海寄りの木立の中に鋭角の三角形をした建物がありました。館内に一歩踏み入ると赤い骨組みの中に立つ第五福竜丸の大きな姿に圧倒されました。入館後、ボランティアガイドから20分余りの説明を受けました。

説明を聞く委員ら


「第五福竜丸」は1954年に建造され、マグロ漁船としで遠洋漁業中に太平洋のマーシャル諸島にあるビキニ環礁で、アメリカが行った「ブラボー」と名付けられた水爆実験によって被ばくしました。

爆発時に海面から上がったキノコ雲が日の出の輝きのように見えたが、西の方角なのでおかしいなと思った。また珊瑚礁での実験だったので砂粒のようになった珊瑚が放射能と一緒に降り注ぎ、船の甲板は雪が積もったようだった。

乗組員23人はそれが「死の灰」と言われるどんなに恐ろしいものかも知らず作業を続け、3日後には顔は黒色をおびてきて、数日後には髪の毛を引っぱるとごっそりと抜けたそうです。

日本に戻り「被ばく」していたことが分かった船員達は入院し治療を受け、獲ってきたマグロなどは「汚染魚」として築地市場に埋められたそうです。

半年後には無線長の久保山愛吉さんが亡くなりました。被害を受けたのは第五福竜丸だけではなく多くの船舶やマーシャル諸島の人々もいました。

小瓶に入った「死の灰」が展示されていました。それを目にして、子どものころに「雨に濡れては駄目、放射能の死の灰の雨だから・・・」と言われていたのを思い出しました。その後も途切れることなく世界各地で核実験は続いています。2021年3月1日、この「ビキニ事件」を語り続けた乗組員の大石又七さんが亡くなりました。

第五福竜丸は被ばくして日本に帰ってからは水産大学の練習船「はやぶさ」として活用された後、1967年に廃船処分になりゴミの廃棄場所「夢の島」に捨てられるという運命をたどりました。外されたエンジンは海を望む館の外に展示されています。

様々な展示や被曝し傷ついても今もここに立つ第五福竜丸から我々が何を学ばなければならないかを力強く訴えられました。

「原水爆の被害者はわたしを最後にしてほしい」という久保山愛吉さんの願いが刻まれた石碑がありました。

また、お父さんの看病をしていた久保山さんの長女が書いた「こんなことになるとは、みんなあのすいばくじっけんのためです。あのじっけんさえなかったらこんなことにはならなかったのに、こんなおそろしいすいばくはもうつかわないことにきめてください。」という願いに私達は何と応えれば良いのでしょうか。

視察した委員各々が「平和」について改めて考え、これからの活動に活かすべきことを強く胸に刻んだ研修になりました。

展示をみる様子

我孫子市平和事業推進市民会議は世界の恒久平和を願う市民の協力と参加のもとに平和事業を推進してまいります。

我孫子市平和事業推進市民会議については、我孫子市ホームページをご参照ください。

https://www.city.abiko.chiba.jp/shisei/shingi_iinkai/shiminkatsudou/heiwajigyosuishin.html