2024年9月17日

とうろうに平和の願いを込めて

 8月10日(土)に、「とうろうに平和の願いを込めて」を開催しました。今回が初めてとなるイベントです。


じゃぶじゃぶ池に灯籠を浮かべる前に、灯籠に記す平和への想いを考えるため、リレー講座特別版を行いました。

リレー講座は普段、市内の小学6年生に向けて、歴代の派遣中学生が派遣で学んだことを伝える授業として行っています。

今回は、イベントに参加してくださったみなさんの学年に合わせて、より具体的で分かりやすい内容を心がけました。


まず、講師を務める私たち派遣中学生や、戦争について説明をし、戦争や原子爆弾について、クイズを通して知識を確認しました。クイズでは、元気に手を挙げて答えてくれたのがとても嬉しかったです。

クイズの様子


次に、過去に手賀沼で行った灯籠流しで、歴代の派遣中学生が灯籠に書いた内容を紹介することで、平和ってどんなこと?という具体的な例をお伝えしました。

そして、これを踏まえて、「平和のために今日から自分ができること」という、普段のリレー講座でも必ず考えてもらっているテーマでグループワークを行いました。

広島から帰ってきたばかりの令和6年度派遣中学生が、グループワークを率先してリードしてくれました。

話し合った内容の発表では、様々な意見を聞くことができ、とても学びの深い時間になりました。


グループワークの様子

最後に、令和6年度派遣中学生を代表して2人から感想を話してもらい、講師3人からもメッセージを伝えました。

リレー講座の様子

その後リレー講座の内容をふまえて、灯籠作製にうつりました。カラフルでとても素敵な想いのこもった灯籠を作ってくれました。


そして、ついに灯籠をじゃぶじゃぶ池に浮かべる時。

灯籠が浮かんだじゃぶじゃぶ池の風景はとても美しく、感動しました。

子ども達は浮かべた灯籠を回収して、何度も流し直すなど、とても楽しそうでした。

灯篭流しの様子


私は今回のイベントを通して、改めて平和について考えることの重要性を感じました。

大切な人たちが近くにいて、子ども達が楽しそうに灯籠を浮かべている情景。みんなが輪になって、平和の願いをこめた灯籠を見ている情景。

まさに「平和」を体現しているのではないかと思いました。



この光景が、来年も、再来年も、その先もずっと続いていくような世界であってほしいですし、そのために今後も平和事業を頑張っていきたいと改めて感じました。





2024年9月13日

我孫子市平和祈念式典

 8月10日(土)、平和記念碑はじめさまざまな平和のシンボルのある手賀沼公園隣接のアビスタ内ホールで「被爆79周年平和祈念式典」が行われました。

本年も暑さ対策のため式典は屋内開催でした。


開式後、星野順一郎市長を初めとする来賓の方々から式辞をいただき、栗原貞子さんが書いた詩「生ましめん哉」が読み上げられました。

また、戦争で苦しまれた方々に黙祷を捧げました。

星野市長による式辞


そして、8月5日~7日にかけて行われた広島派遣に参加した市内の中学生16名の紹介と、派遣の報告がありました。

団長の島  衣伶奈さんは、

「目を逸らしたくなるようなこともあったけれど、しっかりと受け止めなければならない。私たちが考えたこと、感じたことを伝えたい。今を大切に生きたい。」

と3日間を通して学んだことを報告してくれました。

式典に参加する派遣中学生
団長による派遣報告


式典後は、手賀沼公園内にある記念碑に献花を行いました。


平和の記念碑への喧嘩

派遣中学生たちは、12月1日(日) けやきプラザふれあいホールで開催される【平和の集い】において、広島での体験を報告してくれます。

12月のけやきプラザで多くの市民の皆さんと集えることを期待しています。


2024年9月11日

令和6年度 中学生派遣事業 事前説明会

 我孫子市では、2005年(戦後60年)から、平和事業の一環として、毎年8月に、広島または長崎に、市内の中学生を代表団として派遣しています。

今年度は、我孫子市から16名の中学生が広島に派遣されました。今年度の派遣日程は、8月5日(月)から7日(水)までの3日間です。


8月の派遣に向けて、7月22日(月)、広島に派遣される中学生が我孫子市役所に集合し、事前説明会を行いました。

事前説明会では、派遣中学生の自己紹介や派遣日程の確認を行った後、派遣に同行される星野我孫子市長、丸教育長との意見交換の時間がありました。

中学生は、派遣に向けた決意を一人ひとりが表明し、市長、教育長からは派遣の意義や注意事項についてお話しいただきました。

集合写真

その後、派遣中学生OB・OGから体験談やアドバイスを聞きました。

実際に派遣を経験したOB・OGならではの具体的なアドバイスに対して、中学生は熱心に耳を傾けていました。

派遣中学生OB・OGから現地の様子を知ることで3日間のイメージがより具体的になったようでした。

派遣中学生OGによる説明


派遣中学生OB・OGによる説明

派遣中学生OB・OGからのアドバイスに続いて、我孫子市平和事業推進市民会議委員の山田典子さんからお話を伺いました。

山田典子さんは被爆2世として原爆による広島の悲惨な状況をお話してくださいました。

ほとんどの派遣中学生にとって、被爆2世の方から直接お話を聴くのは初めての経験だったのではないでしょうか。皆、真剣な面持ちでお話を聞いていました。

山田さんによる写真

この事前説明会では、例年、派遣団の団長・副団長を中学生の中から選出します。

団長・副団長ともに立候補者がいたため、スムーズに進行することができ、その姿から中学生たちの積極性が感じられました。


広島派遣中学生たちによる派遣報告会は12月1日(日)にけやきプラザふれあいホールで開催されます。派遣報告会に、ご期待ください。

2024年7月20日

2024年度我孫子市平和事業推進市民会議始動

 ~2024年度我孫子市平和事業推進市民会議始動~


6月16日(日)に本年度の第1回平和事業推進市民会議が行われました。

2年間の任期の折り返しの為ほとんどの委員は昨年からの引き続きとなりますが、新任1名の委嘱を行い新たな15名体制でスタートしました。

会議では本年度は8月に市民会議単独で事業を行う内容やタイトルについて、老若男女問わず白熱した議論が交わされ無事に内容とタイトルは決定しました。

【とうろうに平和の願いを込めて】

詳細は我孫子市ホームページをご覧ください。

https://www.city.abiko.chiba.jp/shisei/heiwakokusaika/heiwajigyou/pease_toro.html

本年度は以下のような平和事業を計画しています。


8月5日(月)~7日(水)広島被爆地派遣事業

8月8日(木)~22日(木)企画展示【平和事業パネル展・平和祈念の折り鶴展】

          場所:アビスタ1階 ストリート

8月10日(土)市民会議主催事業【とうろうに平和の願いを込めて】

      場所:手賀沼親水広場 水の館3階研修室・じゃぶじゃぶ池

11月20日(水)~12月1日(日)平和の集い~我孫子から平和を願う~展

             場所:けやきプラザギャラリー1・2

11月20日(水)~12月8日(日)平和の集い~我孫子から平和を願う~展

             場所:アビシルベ

12月1日(日)平和の集い~我孫子から平和を願う~(派遣中学生発表会)

      場所:けやきプラザホール

6月~2025年1月広島・長崎派遣中学生リレー講座[未来を生きる子どもたちへ]

        市内全小学校にて実施


本ブログを通して、我孫子市の平和事業及び市民会議の様子のご報告も継続してまいります。

また、今回の第1回会議終了後に、視察研修を実施しました。

視察に関する報告を委員からいただきましたので、以下のとおり報告いたします。

委員ら集合写真


~「第五福竜丸展示館」視察研修の報告~

6月16日午前中に今年度1回目の会議があり解散後に改めて新木場駅に集合。視察研修場所は夢の島公園にある「第五福竜丸展示館」。

市民会議の事業「被爆地派遣事業」「平和リレー講座」そして「平和の集い」では、ヒロシマ・ナガサキの被ばくを通して平和を考えることが大きなテーマになっています。しかし、戦後も原水爆実験により「被ばく」して命を落とすという惨事があったことを正しく「知る」研修でした。

夢の島公園の海寄りの木立の中に鋭角の三角形をした建物がありました。館内に一歩踏み入ると赤い骨組みの中に立つ第五福竜丸の大きな姿に圧倒されました。入館後、ボランティアガイドから20分余りの説明を受けました。

説明を聞く委員ら


「第五福竜丸」は1954年に建造され、マグロ漁船としで遠洋漁業中に太平洋のマーシャル諸島にあるビキニ環礁で、アメリカが行った「ブラボー」と名付けられた水爆実験によって被ばくしました。

爆発時に海面から上がったキノコ雲が日の出の輝きのように見えたが、西の方角なのでおかしいなと思った。また珊瑚礁での実験だったので砂粒のようになった珊瑚が放射能と一緒に降り注ぎ、船の甲板は雪が積もったようだった。

乗組員23人はそれが「死の灰」と言われるどんなに恐ろしいものかも知らず作業を続け、3日後には顔は黒色をおびてきて、数日後には髪の毛を引っぱるとごっそりと抜けたそうです。

日本に戻り「被ばく」していたことが分かった船員達は入院し治療を受け、獲ってきたマグロなどは「汚染魚」として築地市場に埋められたそうです。

半年後には無線長の久保山愛吉さんが亡くなりました。被害を受けたのは第五福竜丸だけではなく多くの船舶やマーシャル諸島の人々もいました。

小瓶に入った「死の灰」が展示されていました。それを目にして、子どものころに「雨に濡れては駄目、放射能の死の灰の雨だから・・・」と言われていたのを思い出しました。その後も途切れることなく世界各地で核実験は続いています。2021年3月1日、この「ビキニ事件」を語り続けた乗組員の大石又七さんが亡くなりました。

第五福竜丸は被ばくして日本に帰ってからは水産大学の練習船「はやぶさ」として活用された後、1967年に廃船処分になりゴミの廃棄場所「夢の島」に捨てられるという運命をたどりました。外されたエンジンは海を望む館の外に展示されています。

様々な展示や被曝し傷ついても今もここに立つ第五福竜丸から我々が何を学ばなければならないかを力強く訴えられました。

「原水爆の被害者はわたしを最後にしてほしい」という久保山愛吉さんの願いが刻まれた石碑がありました。

また、お父さんの看病をしていた久保山さんの長女が書いた「こんなことになるとは、みんなあのすいばくじっけんのためです。あのじっけんさえなかったらこんなことにはならなかったのに、こんなおそろしいすいばくはもうつかわないことにきめてください。」という願いに私達は何と応えれば良いのでしょうか。

視察した委員各々が「平和」について改めて考え、これからの活動に活かすべきことを強く胸に刻んだ研修になりました。

展示をみる様子

我孫子市平和事業推進市民会議は世界の恒久平和を願う市民の協力と参加のもとに平和事業を推進してまいります。

我孫子市平和事業推進市民会議については、我孫子市ホームページをご参照ください。

https://www.city.abiko.chiba.jp/shisei/shingi_iinkai/shiminkatsudou/heiwajigyosuishin.html


2023年12月31日

12月3日、「平和の集い」が開催されました

 12月3日(日)、けやきプラザ(JR我孫子駅南口)のふれあいホールで「平和の集い ~我孫子から平和を願う~」が開催されました。

大勢の市民の皆さんにご来場いただいた集い当日の模様を、以下にご紹介します。

集いの開催に先立って、我孫子市平和事業の紹介動画(我孫子市平和事業推進市民会議メンバー作成)を上映させていただきました。


【第1部】 広島派遣中学生による報告

8月10日、11日の二日間の日程で広島を訪れた我孫子市内中学生が、広島訪問の模様を報告しました。

当初は8月8日から10日の日程で長崎派遣を予定していたところ、台風接近の影響で急遽変更となり、式典や各種フォーラムへの参加はできませんでしたが、

国立広島原爆死没者追悼平和祈念館や平和記念資料館の見学、被爆体験講話聴講など体験できたことの中から得た学びや思いを、中学生たちが報告しました。

派遣中学生による報告

【第2部】我孫子中学校演劇部による劇『不言色(いわぬいろ)の蛍』

市内の中学校で唯一演劇部のある我孫子中学校が、今年度も演劇へ挑戦しました。

本作は桜人企画(さくらきかく)が平和学習のための戦争演劇として公演・台本提供を行っている作品です。

知覧(鹿児島県)で特攻隊として飛び立つ青年たちに、 最後に食べてもらう食事を作り続けた食堂の女性と特攻隊員との心の交流、 沖縄戦・ひめゆり学徒と負傷した日本兵との実話に基づいた物語となっています。

部員全員が何役も兼任しており、様々な立場を演じることにより戦争について深く知ることができました。

来場した方の中にはハンカチで涙を拭う方もおり、戦争の凄惨さ、平和の尊さを訴えることができたと思います。

我孫子中学校演劇部による公演


また、けやきプラザ内ギャラリーやアビシルベでは「平和の集い~我孫子から平和を願う~展」を11月22日~12月3日の間、開催しました。

こちらも多くの方に足を運んでいただきました。

ギャラリー展示

派遣中学生の報告や、我孫子中学校演劇部の劇、ギャラリー展示が、皆さんが平和について考える機会となれば幸いです。

出演者集合写真


2023年11月14日

中央学院大学平和学「被爆者体験講話」実施報告

  10月16日(月)、中央学院大学法学部の川久保文紀教授による「平和学」の講義において、我孫子市平和事業推進市民会議委員である山田典子さんと的山ケイ子さんによる「被爆者体験講話」が実施されました。

講義の様子


 山田典子さんは被爆2世として原爆による広島の悲惨な状況をお話してくださいました。実際に原爆が落とされた場所や社会背景についてお話してくださったことにより、教科書や資料の上でしか知らなかったような当時の情景が今まで以上に鮮明に浮かびました。今の広島がどのように復興していったかを知ることができました。
山田典子さんからの講話


的山ケイ子さんは胎内被爆と原爆投下後の長崎について、そして、書籍「『焼き場に立つ少年』は何処へ」を紹介してくださいました。原爆による熱線と爆風はどのような被害をもたらしたのか長崎の地形や写真を使った丁寧な説明で、より詳細に知ることができました。『焼き場に立つ少年』の話では、幼い少年の心情を推測し、原爆がいかに残酷で、生き残った人々をも苦しめたかを考えさせられました。
的山ケイ子さんからの講話


 山田さん的山さん共に二度とこのような悲劇を生まないために、私たちにできることと平和への想いを学生に伝えてくださいました。
 この講話を通して、学生たちに改めて「平和」とは何かを考えるきっかけを与えていただくとともに、平和を継承することの重要さを学ぶことができました。平和のバトンを受け取り、次の世代へと繋げていこうと改めて認識する貴重な時間となりました。
左から赤羽根委員、的山委員、川久保副学長、山田委員、桑原会長


我孫子市平和事業推進市民会議 委員 赤羽根 愛実

2023年10月19日

平和リレー講座講師勉強会

 

8/23()に平和リレー講座講師勉強会が開催されました。

当日は20人以上の歴代派遣中学生が集まりました。

 

最初に、市の職員から平和リレー講座の概要について説明がありました。参加した人の中には、新型コロナウイルス感染症の影響で小学6年生の時に平和リレー講座を受けられていない人もいたため、細かいところまでしっかりと説明してくれました。

 

次に、派遣OGの早乙女さんによる模擬授業が行われました。小学6年生への授業と同じ資料を使って行われ、全員が平和リレー講座の雰囲気をつかめたのではと思います。

 

模擬授業の様子

また、我孫子市原爆被爆者の会の的山さんからお話をいただきました。的山さんは、ご自身の小学校教諭時代の経験を踏まえて話してくれました。どんな言葉で小学6年生に授業をしていけば伝わりやすいのか、今後の平和リレー講座のためになるお話でした。

 

的山さんからのお話

歴代派遣生から授業についての話もあり、講師をするにあたっての心構えやどんなことを自分の授業で取り入れているかなどのアドバイスをしてくれました。

 


講師として活躍する先輩からの話

また、市の職員から、授業やそれまでの準備についての注意事項等があり、メモを取って講師になるときに備えている人が多くいました。

 

最後に参加した全員で記念撮影を行い、平和リレー講座講師勉強会を終了しました。

 

集合写真

 この勉強会は、これまでの平和リレー講座事業にはなかった初めての取り組みであり、どのくらいの方が参加してくれるか不安でしたが、たくさんの人が参加してくれ、とても有意義な時間になったと感じました。これからも、このような機会を設けて、派遣中学生が派遣後も気軽に平和事業に参加出来たらいいなと思いました。

 

―我孫子市平和事業推進市民会議委員 山元誠人

2023年9月19日

中学生広島派遣報告(引率者による報告)

 本日は2023年 市内中学生の平和学習の様子を、引率者として同行しました私の目線でご報告いたします。


以前のブログでお知らせしていた、長崎派遣ですが台風の影響で中止となりました。

しかし、意欲ある中学生に学びの場を用意したいという市の意向により、急遽スケジュールを組みなおし、8/10(木)、8/11(金)で広島へと赴きました。


急な日程変更にも関わらず、派遣中学生全員が参加することができました。

8/10 出発式での1枚

行きの新幹線では当日の朝に配られた資料に目を通し、予習に励む姿が見受けられました。

マップアプリを使用し、見学先の位置関係を調べる中学生もいました。

本来の派遣日程よりも1日短く、例年よりも限られた時間の中で懸命に何かを感じ、今後の平和活動に活かそうとする姿勢を感じ取ることができました。


出発直前は緊張した面持ちで、仲間とも少しぎこちなく接していましたが、長時間の移動やフィールドワークを行ううちに打ち解けていき、自身の考えていることを共有できるようになっていました。

移動中は和気あいあいと話していても、資料館の見学時や、慰霊碑・被爆樹などの説明を受ける際にはぴたりと話すことをやめ、その場に集中して学びに励んでいました。


1日目の行程

・本川小学校資料館見学

・平和記念公園内散策

  - 各慰霊碑、被爆樹等の見学

・広島平和記念資料館見学

・反省会

本川小学校での見学の様子

2021年、2022年に引き続き、市長・教育長に説明をいただきながら見学しました。

反省会では進行も中学生が行い、現地に来たからこそ得られた学びの共有、2日目やリレー講座での意気込みなどを語ってくれました。


2日目の行程

・原爆ドーム見学

・折り鶴奉納

  - 「原爆の子の像」にて

・国立広島原爆死没者追悼平和祈念館見学

・被爆体験講話聴講

・広島平和記念資料館見学

原爆ドーム見学の様子

今回、被爆体験講話をしてくださったのは3歳の時に被爆をされた方でした。

現在、平和記念資料館では31名の方が被爆体験講話にご協力されています。

年々少なくなっていく語り手の数、自身の当時の記憶よりも親兄弟から聞いて得た情報が多いことなど、戦争・被爆の経験を直接語れる方が貴重になっていくことを実感しました。


本派遣では両日とも、平和記念資料館を訪れました。

「2日間ではまだまだ時間が足りない」という顔で、集合場所にくる姿が印象的でした。

平和記念公園での散策の様子
平和記念資料館見学の様子


被爆地への訪問ということで、平和=核なき世界といった考えにとらわれず、ロシア・ウクライナ間の問題など、昨今の世界情勢も踏まえた質問や意見交換をする姿が見られました。

今後、彼らが参加するリレー講座にてこの夏感じたことを大切に、平和のバトンを繋いでいってほしいと思います。

8/11 解散式での1枚


8/12(土)に市内で行われた平和祈念式典では、代表して派遣団の団長から報告がありました。

派遣中学生に個別で話を聞いてみると、派遣から帰った翌日だったこともあり、感想や考えがまとまっていない様子でした。

整理しきれないほど多くのことを感じ、学んできてくれたのだと思うと感慨深くなりました。


12/3(日)に予定している平和の集いでは、彼らの思考が整理され、夏よりも成長した姿を見られることを楽しみにしています。

8/12 我孫子市平和祈念式典において団長からの報告


最後になりますが、台風による中止判断、日程変更の判断をしてくださった市長、教育長、市職員の方々をはじめ、派遣に際しご協力いただいた全ての皆様に感謝の意を表し、引率者レポートとさせていただきます。


平和事業推進市民会議 新谷歩

2023年8月23日

被爆78周年我孫子市平和祈念式典報告

 8月12日(土)17時より、我孫子市の被爆78周年平和祈念式典を、生涯学習センター「アビスタ」ホールにて行いました。

今年も手賀沼公園での祈念式典開催、その後手賀沼での灯ろう流しを計画しておりましたが、昨年に続いて荒天が見込まれたため、灯ろう流しを中止し、式典のみアビスタ・ホールで開催しました。

我孫子市長星野順一郎による式辞

式典では、千羽鶴の奉納や我孫子市平和都市宣言の朗読、そして今夏広島に派遣された中学生12名の紹介・派遣報告などが行われ、平和について考える良い機会となりました。

派遣中学生団長の報告

この日手賀沼で流すことのできなかった灯ろうは、アビスタに展示させていただきました。
今年度作成した灯ろう

派遣中学生たちは、12月3日(日) けやきプラザふれあいホールで開催される【平和の集い】において、広島での派遣報告してくれます。

12月のけやきプラザで多くの市民の皆さんと集えることを期待しています。

本年度派遣団メンバーの集合写真


2023年7月31日

2023年度の長崎派遣中学生

 今年度(2023年度)も、我孫子市から12名の中学生が長崎に派遣されます。

今年度の派遣日程は、8月8日(火)から10日(木)までの3日間。

およそ3年に一度のタイミングで長崎へ中学生を派遣してきました。

今回の派遣は2019年以来、4年ぶりの長崎となります。

このブログ記事では、事前学習会の様子をお伝えします。 


例年行われている派遣中学生の事前学習会、今年度は7月24日(月)に市役所にて行われました。事前学習会の内容は以下の通りでした。 


1.   的山ケイ子さん(我孫子市原爆被爆者の会)からのお話

的山さんは長崎で胎内被爆された方です。

事前学習会に集まったほとんどの派遣中学生にとって、被爆者の方から直接お話を聴くのは初めての経験だったのではないでしょうか。

皆、真剣な面持ちで耳を傾けていました。




2.   派遣中学生OB・OGからの話

派遣中学生OB・OGから話を聴けることは、これから長崎に向おうとする中学生にとってはたいへん心強いことです。

今回駆けつけてくれたOB・OG2名は、それぞれの派遣体験を踏まえながら、派遣への心構えをアドバイスしてくれました。

長崎派遣を経験したOGの話を聞くこともでき、現地の様子を知ることで平和学習のイメージがより具体的になったようでした。


3.   星野我孫子市長・丸教育長との懇談

今年度も長崎での3日間をともにしてくださる市長と教育長。

このお二人との事前懇談の機会があるということが、中学生たちにとって大きな安心につながっています。 

中学生から市長や教育長へ積極的に質問をする姿が見られました。長崎現地でも、その姿勢で多くのことを学び、感じてきてほしいです。


この学習会では、例年、派遣団の団長・副団長を中学生の中から選出します。

団長・副団長ともに立候補者がいたため、スムーズに進行することができ、その姿から中学生たちの積極性が感じられました。

長崎での活動報告を聞ける日が楽しみです。



我孫子市の平和祈念式典も8/12(土)に予定しております。

式典へ中学生の派遣団も参列し、報告をしてもらう予定です。

より詳細な報告を12月3日(日)午後、けやきプラザふれあいホールでの開催を予定している【平和の集い】で、中学生たちに報告していただきます。

どちらの行事も皆様のご参加をお待ちしています。

また、このブログでも引率として同行した大学生から、中学生たちの長崎での様子を伝えていただく予定です。


2023年6月16日

2023年度我孫子市平和事業推進市民会議始動

 

今年度も、我孫子市平和事業推進市民会議の活動がスタートしました。

 

本ブログを通して、我孫子市の平和事業及び市民会議の様子のご報告も継続してまいります。

 

6/4()に本年度第一回目となる平和事業推進市民会議が行われました。

新任の委員も交え、2年間の任期の中でより良い活動が行えるように努めてまいります。

 

2023年度我孫子市平和事業推進市民会議メンバー



 

 

今年度は、以下のような市平和事業の取組みを計画しています。

 

88日~10   長崎への中学生派遣

 

811日~25  原爆写真・折り鶴展(アビスタ)

 

812()    平和祈念式典(手賀沼公園)・手賀沼とうろう流し

 

123()    平和の集い ~我孫子から平和を願う~

        (派遣中学生発表会)

 

6月~12       広島・長崎派遣中学生リレー講座 ~未来を生きる子どもたちへ~

 

我孫子市平和事業推進市民会議は、多くの市民の皆さんのご協力のもとに、核兵器廃絶と平和な世界の到来のための活動を進めてまいります。

 

我孫子市平和事業推進市民会議については、我孫子市HPの以下ページをご参照ください。

我孫子市平和事業推進市民会議:我孫子市公式ウェブサイト

2023年6月15日

派遣中学生OB・OG交流会

 

330日に派遣中学生OBOG交流会を開催しました。歴代派遣中学生が集まり、様々な企画を行いました。

まず、派遣された年度ごとに集まり、当時の思い出を振り返りました。どの学年もかなり会話が弾み、盛り上がりを見せました。

各年度混合チームで行うクイズ大会も行われ、平和に関する全20問に挑戦して頂きました。先輩後輩関係なく意見を言い合う様子が見られ、リレー講座を受ける小学生に戻ったかのような生き生きとした雰囲気でした。

 




 

ここで、今回の交流会を企画した、交流会企画運営委員会の感想を紹介します。

 

参加者の中には交流会を通して、改めて平和について考えてくださった方も多く、開催してとてもよかったと感じています。また、この交流会をきっかけとして、リレー講座に参加していただける方が増えたら、嬉しいです。

(早乙女凜)

 

久しぶりに会う仲間と派遣当時の思い出を振り返り、また平和について考えるきっかけになればと思い企画をしました。今回参加してくださった皆さんと、また平和事業の場でお会いできたら嬉しいなと思います。

(高須万悠香)

 

クイズの司会をするにあたって、時間配分や楽しんでもらえるかなど心配なこともありましたが予想以上に盛り上がりが見られ、時間通りに進めることが出来ました。楽しかったという声も届いてとても嬉しく思います。

(根本茜梨)

 

幅広い年代の派遣中学生OBOGと楽しく交流することができ、とても貴重な機会となりました。企画の際は、年代を超えた交流になる様に心がけました。参加者の皆さんが今回の交流会を経て、平和活動やリレー講座に興味を持ってくれていたら幸いです。

(原直輝)

 

次に、交流会に参加した高校生の感想を紹介します。

 

まず率直な感想としては、とても楽しかったです。久しぶりに派遣メンバーに会えたところも多く、当時の思い出でとても盛り上がっていました。その後の席替えを行ったあとの平和クイズでは、優勝商品もありみんなガチでやっていました。残念ながら自分のところは優勝できませんでしたが、より平和について考えるいい機会となりました。中学生から大学生、その派遣生が集まることなんて中々無いので是非ともまた開催して欲しいと思います。

(山元誠人)

 


 


最後に、参加者全員が「平和のために今日からあなたができること」というテーマでメッセージを書き、ひとつの平和の木を作りました。

このテーマは、リレー講座で小学生に考えてもらっているものです。

派遣中学生OBOGとして、今回改めて考えた想いを大切に、平和のために活動していきたいと思います。