2023年12月31日

12月3日、「平和の集い」が開催されました

 12月3日(日)、けやきプラザ(JR我孫子駅南口)のふれあいホールで「平和の集い ~我孫子から平和を願う~」が開催されました。

大勢の市民の皆さんにご来場いただいた集い当日の模様を、以下にご紹介します。

集いの開催に先立って、我孫子市平和事業の紹介動画(我孫子市平和事業推進市民会議メンバー作成)を上映させていただきました。


【第1部】 広島派遣中学生による報告

8月10日、11日の二日間の日程で広島を訪れた我孫子市内中学生が、広島訪問の模様を報告しました。

当初は8月8日から10日の日程で長崎派遣を予定していたところ、台風接近の影響で急遽変更となり、式典や各種フォーラムへの参加はできませんでしたが、

国立広島原爆死没者追悼平和祈念館や平和記念資料館の見学、被爆体験講話聴講など体験できたことの中から得た学びや思いを、中学生たちが報告しました。

派遣中学生による報告

【第2部】我孫子中学校演劇部による劇『不言色(いわぬいろ)の蛍』

市内の中学校で唯一演劇部のある我孫子中学校が、今年度も演劇へ挑戦しました。

本作は桜人企画(さくらきかく)が平和学習のための戦争演劇として公演・台本提供を行っている作品です。

知覧(鹿児島県)で特攻隊として飛び立つ青年たちに、 最後に食べてもらう食事を作り続けた食堂の女性と特攻隊員との心の交流、 沖縄戦・ひめゆり学徒と負傷した日本兵との実話に基づいた物語となっています。

部員全員が何役も兼任しており、様々な立場を演じることにより戦争について深く知ることができました。

来場した方の中にはハンカチで涙を拭う方もおり、戦争の凄惨さ、平和の尊さを訴えることができたと思います。

我孫子中学校演劇部による公演


また、けやきプラザ内ギャラリーやアビシルベでは「平和の集い~我孫子から平和を願う~展」を11月22日~12月3日の間、開催しました。

こちらも多くの方に足を運んでいただきました。

ギャラリー展示

派遣中学生の報告や、我孫子中学校演劇部の劇、ギャラリー展示が、皆さんが平和について考える機会となれば幸いです。

出演者集合写真


2023年11月14日

中央学院大学平和学「被爆者体験講話」実施報告

  10月16日(月)、中央学院大学法学部の川久保文紀教授による「平和学」の講義において、我孫子市平和事業推進市民会議委員である山田典子さんと的山ケイ子さんによる「被爆者体験講話」が実施されました。

講義の様子


 山田典子さんは被爆2世として原爆による広島の悲惨な状況をお話してくださいました。実際に原爆が落とされた場所や社会背景についてお話してくださったことにより、教科書や資料の上でしか知らなかったような当時の情景が今まで以上に鮮明に浮かびました。今の広島がどのように復興していったかを知ることができました。
山田典子さんからの講話


的山ケイ子さんは胎内被爆と原爆投下後の長崎について、そして、書籍「『焼き場に立つ少年』は何処へ」を紹介してくださいました。原爆による熱線と爆風はどのような被害をもたらしたのか長崎の地形や写真を使った丁寧な説明で、より詳細に知ることができました。『焼き場に立つ少年』の話では、幼い少年の心情を推測し、原爆がいかに残酷で、生き残った人々をも苦しめたかを考えさせられました。
的山ケイ子さんからの講話


 山田さん的山さん共に二度とこのような悲劇を生まないために、私たちにできることと平和への想いを学生に伝えてくださいました。
 この講話を通して、学生たちに改めて「平和」とは何かを考えるきっかけを与えていただくとともに、平和を継承することの重要さを学ぶことができました。平和のバトンを受け取り、次の世代へと繋げていこうと改めて認識する貴重な時間となりました。
左から赤羽根委員、的山委員、川久保副学長、山田委員、桑原会長


我孫子市平和事業推進市民会議 委員 赤羽根 愛実

2023年10月19日

平和リレー講座講師勉強会

 

8/23()に平和リレー講座講師勉強会が開催されました。

当日は20人以上の歴代派遣中学生が集まりました。

 

最初に、市の職員から平和リレー講座の概要について説明がありました。参加した人の中には、新型コロナウイルス感染症の影響で小学6年生の時に平和リレー講座を受けられていない人もいたため、細かいところまでしっかりと説明してくれました。

 

次に、派遣OGの早乙女さんによる模擬授業が行われました。小学6年生への授業と同じ資料を使って行われ、全員が平和リレー講座の雰囲気をつかめたのではと思います。

 

模擬授業の様子

また、我孫子市原爆被爆者の会の的山さんからお話をいただきました。的山さんは、ご自身の小学校教諭時代の経験を踏まえて話してくれました。どんな言葉で小学6年生に授業をしていけば伝わりやすいのか、今後の平和リレー講座のためになるお話でした。

 

的山さんからのお話

歴代派遣生から授業についての話もあり、講師をするにあたっての心構えやどんなことを自分の授業で取り入れているかなどのアドバイスをしてくれました。

 


講師として活躍する先輩からの話

また、市の職員から、授業やそれまでの準備についての注意事項等があり、メモを取って講師になるときに備えている人が多くいました。

 

最後に参加した全員で記念撮影を行い、平和リレー講座講師勉強会を終了しました。

 

集合写真

 この勉強会は、これまでの平和リレー講座事業にはなかった初めての取り組みであり、どのくらいの方が参加してくれるか不安でしたが、たくさんの人が参加してくれ、とても有意義な時間になったと感じました。これからも、このような機会を設けて、派遣中学生が派遣後も気軽に平和事業に参加出来たらいいなと思いました。

 

―我孫子市平和事業推進市民会議委員 山元誠人

2023年9月19日

中学生広島派遣報告(引率者による報告)

 本日は2023年 市内中学生の平和学習の様子を、引率者として同行しました私の目線でご報告いたします。


以前のブログでお知らせしていた、長崎派遣ですが台風の影響で中止となりました。

しかし、意欲ある中学生に学びの場を用意したいという市の意向により、急遽スケジュールを組みなおし、8/10(木)、8/11(金)で広島へと赴きました。


急な日程変更にも関わらず、派遣中学生全員が参加することができました。

8/10 出発式での1枚

行きの新幹線では当日の朝に配られた資料に目を通し、予習に励む姿が見受けられました。

マップアプリを使用し、見学先の位置関係を調べる中学生もいました。

本来の派遣日程よりも1日短く、例年よりも限られた時間の中で懸命に何かを感じ、今後の平和活動に活かそうとする姿勢を感じ取ることができました。


出発直前は緊張した面持ちで、仲間とも少しぎこちなく接していましたが、長時間の移動やフィールドワークを行ううちに打ち解けていき、自身の考えていることを共有できるようになっていました。

移動中は和気あいあいと話していても、資料館の見学時や、慰霊碑・被爆樹などの説明を受ける際にはぴたりと話すことをやめ、その場に集中して学びに励んでいました。


1日目の行程

・本川小学校資料館見学

・平和記念公園内散策

  - 各慰霊碑、被爆樹等の見学

・広島平和記念資料館見学

・反省会

本川小学校での見学の様子

2021年、2022年に引き続き、市長・教育長に説明をいただきながら見学しました。

反省会では進行も中学生が行い、現地に来たからこそ得られた学びの共有、2日目やリレー講座での意気込みなどを語ってくれました。


2日目の行程

・原爆ドーム見学

・折り鶴奉納

  - 「原爆の子の像」にて

・国立広島原爆死没者追悼平和祈念館見学

・被爆体験講話聴講

・広島平和記念資料館見学

原爆ドーム見学の様子

今回、被爆体験講話をしてくださったのは3歳の時に被爆をされた方でした。

現在、平和記念資料館では31名の方が被爆体験講話にご協力されています。

年々少なくなっていく語り手の数、自身の当時の記憶よりも親兄弟から聞いて得た情報が多いことなど、戦争・被爆の経験を直接語れる方が貴重になっていくことを実感しました。


本派遣では両日とも、平和記念資料館を訪れました。

「2日間ではまだまだ時間が足りない」という顔で、集合場所にくる姿が印象的でした。

平和記念公園での散策の様子
平和記念資料館見学の様子


被爆地への訪問ということで、平和=核なき世界といった考えにとらわれず、ロシア・ウクライナ間の問題など、昨今の世界情勢も踏まえた質問や意見交換をする姿が見られました。

今後、彼らが参加するリレー講座にてこの夏感じたことを大切に、平和のバトンを繋いでいってほしいと思います。

8/11 解散式での1枚


8/12(土)に市内で行われた平和祈念式典では、代表して派遣団の団長から報告がありました。

派遣中学生に個別で話を聞いてみると、派遣から帰った翌日だったこともあり、感想や考えがまとまっていない様子でした。

整理しきれないほど多くのことを感じ、学んできてくれたのだと思うと感慨深くなりました。


12/3(日)に予定している平和の集いでは、彼らの思考が整理され、夏よりも成長した姿を見られることを楽しみにしています。

8/12 我孫子市平和祈念式典において団長からの報告


最後になりますが、台風による中止判断、日程変更の判断をしてくださった市長、教育長、市職員の方々をはじめ、派遣に際しご協力いただいた全ての皆様に感謝の意を表し、引率者レポートとさせていただきます。


平和事業推進市民会議 新谷歩

2023年8月23日

被爆78周年我孫子市平和祈念式典報告

 8月12日(土)17時より、我孫子市の被爆78周年平和祈念式典を、生涯学習センター「アビスタ」ホールにて行いました。

今年も手賀沼公園での祈念式典開催、その後手賀沼での灯ろう流しを計画しておりましたが、昨年に続いて荒天が見込まれたため、灯ろう流しを中止し、式典のみアビスタ・ホールで開催しました。

我孫子市長星野順一郎による式辞

式典では、千羽鶴の奉納や我孫子市平和都市宣言の朗読、そして今夏広島に派遣された中学生12名の紹介・派遣報告などが行われ、平和について考える良い機会となりました。

派遣中学生団長の報告

この日手賀沼で流すことのできなかった灯ろうは、アビスタに展示させていただきました。
今年度作成した灯ろう

派遣中学生たちは、12月3日(日) けやきプラザふれあいホールで開催される【平和の集い】において、広島での派遣報告してくれます。

12月のけやきプラザで多くの市民の皆さんと集えることを期待しています。

本年度派遣団メンバーの集合写真


2023年7月31日

2023年度の長崎派遣中学生

 今年度(2023年度)も、我孫子市から12名の中学生が長崎に派遣されます。

今年度の派遣日程は、8月8日(火)から10日(木)までの3日間。

およそ3年に一度のタイミングで長崎へ中学生を派遣してきました。

今回の派遣は2019年以来、4年ぶりの長崎となります。

このブログ記事では、事前学習会の様子をお伝えします。 


例年行われている派遣中学生の事前学習会、今年度は7月24日(月)に市役所にて行われました。事前学習会の内容は以下の通りでした。 


1.   的山ケイ子さん(我孫子市原爆被爆者の会)からのお話

的山さんは長崎で胎内被爆された方です。

事前学習会に集まったほとんどの派遣中学生にとって、被爆者の方から直接お話を聴くのは初めての経験だったのではないでしょうか。

皆、真剣な面持ちで耳を傾けていました。




2.   派遣中学生OB・OGからの話

派遣中学生OB・OGから話を聴けることは、これから長崎に向おうとする中学生にとってはたいへん心強いことです。

今回駆けつけてくれたOB・OG2名は、それぞれの派遣体験を踏まえながら、派遣への心構えをアドバイスしてくれました。

長崎派遣を経験したOGの話を聞くこともでき、現地の様子を知ることで平和学習のイメージがより具体的になったようでした。


3.   星野我孫子市長・丸教育長との懇談

今年度も長崎での3日間をともにしてくださる市長と教育長。

このお二人との事前懇談の機会があるということが、中学生たちにとって大きな安心につながっています。 

中学生から市長や教育長へ積極的に質問をする姿が見られました。長崎現地でも、その姿勢で多くのことを学び、感じてきてほしいです。


この学習会では、例年、派遣団の団長・副団長を中学生の中から選出します。

団長・副団長ともに立候補者がいたため、スムーズに進行することができ、その姿から中学生たちの積極性が感じられました。

長崎での活動報告を聞ける日が楽しみです。



我孫子市の平和祈念式典も8/12(土)に予定しております。

式典へ中学生の派遣団も参列し、報告をしてもらう予定です。

より詳細な報告を12月3日(日)午後、けやきプラザふれあいホールでの開催を予定している【平和の集い】で、中学生たちに報告していただきます。

どちらの行事も皆様のご参加をお待ちしています。

また、このブログでも引率として同行した大学生から、中学生たちの長崎での様子を伝えていただく予定です。


2023年6月16日

2023年度我孫子市平和事業推進市民会議始動

 

今年度も、我孫子市平和事業推進市民会議の活動がスタートしました。

 

本ブログを通して、我孫子市の平和事業及び市民会議の様子のご報告も継続してまいります。

 

6/4()に本年度第一回目となる平和事業推進市民会議が行われました。

新任の委員も交え、2年間の任期の中でより良い活動が行えるように努めてまいります。

 

2023年度我孫子市平和事業推進市民会議メンバー



 

 

今年度は、以下のような市平和事業の取組みを計画しています。

 

88日~10   長崎への中学生派遣

 

811日~25  原爆写真・折り鶴展(アビスタ)

 

812()    平和祈念式典(手賀沼公園)・手賀沼とうろう流し

 

123()    平和の集い ~我孫子から平和を願う~

        (派遣中学生発表会)

 

6月~12       広島・長崎派遣中学生リレー講座 ~未来を生きる子どもたちへ~

 

我孫子市平和事業推進市民会議は、多くの市民の皆さんのご協力のもとに、核兵器廃絶と平和な世界の到来のための活動を進めてまいります。

 

我孫子市平和事業推進市民会議については、我孫子市HPの以下ページをご参照ください。

我孫子市平和事業推進市民会議:我孫子市公式ウェブサイト

2023年6月15日

派遣中学生OB・OG交流会

 

330日に派遣中学生OBOG交流会を開催しました。歴代派遣中学生が集まり、様々な企画を行いました。

まず、派遣された年度ごとに集まり、当時の思い出を振り返りました。どの学年もかなり会話が弾み、盛り上がりを見せました。

各年度混合チームで行うクイズ大会も行われ、平和に関する全20問に挑戦して頂きました。先輩後輩関係なく意見を言い合う様子が見られ、リレー講座を受ける小学生に戻ったかのような生き生きとした雰囲気でした。

 




 

ここで、今回の交流会を企画した、交流会企画運営委員会の感想を紹介します。

 

参加者の中には交流会を通して、改めて平和について考えてくださった方も多く、開催してとてもよかったと感じています。また、この交流会をきっかけとして、リレー講座に参加していただける方が増えたら、嬉しいです。

(早乙女凜)

 

久しぶりに会う仲間と派遣当時の思い出を振り返り、また平和について考えるきっかけになればと思い企画をしました。今回参加してくださった皆さんと、また平和事業の場でお会いできたら嬉しいなと思います。

(高須万悠香)

 

クイズの司会をするにあたって、時間配分や楽しんでもらえるかなど心配なこともありましたが予想以上に盛り上がりが見られ、時間通りに進めることが出来ました。楽しかったという声も届いてとても嬉しく思います。

(根本茜梨)

 

幅広い年代の派遣中学生OBOGと楽しく交流することができ、とても貴重な機会となりました。企画の際は、年代を超えた交流になる様に心がけました。参加者の皆さんが今回の交流会を経て、平和活動やリレー講座に興味を持ってくれていたら幸いです。

(原直輝)

 

次に、交流会に参加した高校生の感想を紹介します。

 

まず率直な感想としては、とても楽しかったです。久しぶりに派遣メンバーに会えたところも多く、当時の思い出でとても盛り上がっていました。その後の席替えを行ったあとの平和クイズでは、優勝商品もありみんなガチでやっていました。残念ながら自分のところは優勝できませんでしたが、より平和について考えるいい機会となりました。中学生から大学生、その派遣生が集まることなんて中々無いので是非ともまた開催して欲しいと思います。

(山元誠人)

 


 


最後に、参加者全員が「平和のために今日からあなたができること」というテーマでメッセージを書き、ひとつの平和の木を作りました。

このテーマは、リレー講座で小学生に考えてもらっているものです。

派遣中学生OBOGとして、今回改めて考えた想いを大切に、平和のために活動していきたいと思います。

 



2022年12月22日

ご紹介:中央学院大学川久保ゼミ「我孫子市平和の集い」に参加して

  今年8月、我孫子市からの広島派遣中学生と現地で合流し、共に活動してくださった中央学院大学法学部川久保文紀教授のゼミ生の皆さんが、124日に開催しました「平和の集い~我孫子から平和を願う~」にも参加してくださいました。

その模様が、中央学院大学ホームページに掲載されましたので、紹介させていただきます

■中央学院大学ホームページ:川久保ゼミ「我孫子市平和の集い」に参加して

https://www.cgu.ac.jp/news/20221221-01.html

 中央学院大学川久保教授の講座「平和学」やゼミが我孫子市平和事業と連携して実施されたこの一年の取組みが、上記の他にも中央学院大学ホームページで紹介されています。

既に本ブログでご紹介させていただいているものですが、再掲致しますので、あわせてぜひご覧ください。

■中央学院大学ホームページ:川久保ゼミ「広島平和体験学習」実施報告

https://www.cgu.ac.jp/faculty/law/seminar/f-kawakubo_hiroshima.html

■中央学院大学ホームページ:平和学「被爆者体験講話」実施報告

https://www.cgu.ac.jp/news/20221019-01.html

2022年12月20日

12月4日、「平和の集い」が開催されました

124()、けやきプラザ(JR我孫子駅南口)のふれあいホールで「平和の集い 〜我孫子から平和を願う〜」が開催されました。大勢の市民の皆さんにご来場いただいた集い当日の模様を、以下にご紹介します。

 

【オープニング】我孫子市平和事業紹介ビデオ上映

集いの開催に先立って、我孫子市平和事業の紹介ビデオ(我孫子市平和事業推進市民会議メンバー作成)を上映させていただきました。

3分半で我孫子市平和事業の取組みをご覧いただけるビデオを、本ブログ上でもご紹介します。ぜひ、以下画像をクリックしてご覧になってください。

我孫子市平和事業紹介ビデオ
(クリックにより動画をご覧になれます)

【第1部】 広島派遣中学生による報告

85日からの三日間の日程で広島を訪れた我孫子市内中学生12名が、広島訪問の模様を報告してくれました。

広島市平和記念式典は新型コロナウィルスの影響により参列が制限される年が続いていましたが、今年は三年ぶりに参列が許されました。

国立広島原爆死没者追悼平和祈念館や平和記念資料館の見学、被爆体験講話聴講などは、しっかりと中学生たちの胸に刻み込まれたようです。

以下の画像をクリックして、中学生たちの報告を視聴してください。

広島派遣中学生の報告
(クリックにより報告の動画をご覧になれます)

【第2部】我孫子中学校演劇部による劇『輝けいのち -ヒロシマの地下室から-』

我孫子市内で唯一演劇部のある我孫子中学校。その我孫子中学校演劇部が、今年の集いで上演してくれたのは、原爆詩人・栗原貞子(くりはら さだこ)さんの代表作「生ましめんかな」のモデルとなった実話をもとにした物語です。原爆によって焦土となったヒロシマのビルの地下室で生まれた新しい生命が、命の尊さを訴え、平和への願いを伝えます。

我孫子中学校演劇部は、平和の集いの場で10年にわたって、被爆地広島・長崎を描いた劇を演じてくれています。その取組みに対して、今回の上演後、星野我孫子市長より感謝状が贈呈されました。

我孫子中学校演劇部が演じる劇のメッセージは、録画を通しても伝わってきます。

ぜひ、以下の画像をクリックして、今年の我孫子中学校演劇部の劇をご覧ください。 

我孫子中学校演劇部による劇「輝けいのち-ヒロシマの地下室から-」
(クリックにより演劇の動画をご覧になれます)

派遣中学生の報告、我孫子中学校演劇部の劇、いずれも、来場くださった方々の胸を打ち、平和の尊さを訴えました。中学生たちの平和への訴えに、多くの皆さんが思いを寄せてくださることを願います。

集い終了後の出演者集合写真
(写真撮影時のみ、マスクを外しています)

2022年11月17日

【ご案内】 2022年 平和の集い

  124() JR我孫子駅南口けやきプラザにて、【平和の集い】を開催します。今年も、広島派遣中学生、我孫子中学校演劇部たちが平和を願うメッセージを発信します。

多くの皆様のご来場をお待ちしています。

 

 

■日時:124() 開演13:30(開場 13:00

■会場:けやきプラザ2階 ふれあいホール(入場無料)

    (JR我孫子駅南口から徒歩3分)

■プログラム

【第1部】広島派遣中学生による報告

【第2部】我孫子中学校演劇部による劇『輝けいのち -ヒロシマの地下室から-』

 

また以下の通り、関連展示として【平和の集い展】を開催します。

あわせて、ぜひご来場ください。


■期間:1123() 124()

■場所:けやきプラザ2階ギャラリー1、2

 我孫子インフォメーションセンター(アビシルベ)

2022年11月3日

リレー講座をつくる(リレー講座講師練習会)

我孫子市では平和事業の一環として被爆70周年にあたる2015年から、広島・長崎に派遣された元派遣中学生が講師となって、我孫子市内小学校6年生の全クラス向けに広島・長崎派遣の経験と平和への願いを伝える【リレー講座】を展開しています。

今回のブログ記事では、そのリレー講座講師が講座に向けて準備する様子を紹介させていただきます。 

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102日、今日は11月に初めてリレー講座講師に挑戦する山元誠人君の講師練習会。

山元君は現在高校1年生。中学2年の時に広島に派遣された派遣中学生OB 

山元君、4年前小学6年の時にリレー講座を受講しているはずなのにそのことが記憶にないのだとか。中学2年になって派遣中学生に選ばれて、あらためてリレー講座を知ったけれど、自分が受講したはずのリレー講座のことはどうにも思い出せない。

山元君の場合、そのことが却って、リレー講座講師という役割を担ってみたいという思いにつながっているらしい。

派遣中学生として広島を訪れてからの2年、山元君はこれまでにもリレー講座講師のアシスタントを何度かつとめてきたけれど、来月(11月)、初めて講師をつとめる。

 

今日は、山元君の講師練習に協力しようと、先輩講師が二人と、他に我孫子市平和事業推進市民会議の委員も何名か集まってくれた。

山元君は準備してきたパワーポイント資料を使って、授業シナリオを本番さながらに通してみる。原稿に目を落としながらの場面が多いけれど、集まってくれたメンバーを小学生に見立てながら用意したシナリオにそって授業を進めていく。 

授業シナリオを用意するにあたって、新米講師は、先輩講師のシナリオの基本構成に倣う。その基本構成にそれぞれの講師が少しずつ自分の独自な内容を加えて、自分自身のオリジナルシナリオに仕立てる。

広島・長崎に落された原爆の説明、「平和なこと・平和でないこと」を考えるグループワーク、「平和な世の中にするために今日から自分にできること」を考える個人ワークという基本構成に、山元君は、被爆者の方の体験記の紹介、小学6年の時に受講したことを忘れていたリレー講座への想いを付け加えて、山元君オリジナルの授業シナリオを準備してきた。

 

授業を聴いてくれたメンバーたちからは、以下のようなアドバイスが寄せられた。 

s  原稿を読んでいるという感じがする。もっと、自分の言葉で山元君らしく話した方がよい。

s  基本構成に加えた、山元君オリジナルの内容はとてもよい

s  パワーポイント中の表現に、修正した方がよい箇所がいくつかある。

s  被爆者の方が書いた文章と山元君自身の言葉の区切りがあいまい。被爆者の方の言葉は、アシスタントに朗読してもらうなどの工夫をしてみたらどうか。  


 山元君は、メンバーからのアドバイスをもらさずメモに書きとり、近くもう一度実施する練習会に向けたシナリオ改善のヒントにする。

山元君のリレー講座講師初挑戦は11月。こうしてまたひとり、新しい講師が誕生する。

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山元君の練習風景の一部を、動画でご紹介します。以下の画像をクリックしてください。 

クリックで動画視聴
 

リレー講座は、このように先輩講師から後輩講師に受け継がれていき、新しい講師によるリレー講座がつくられていきます。

講師たちが頭を悩ませるのは、講師を務める仲間を増やすにはどうしたらよいかということ。今年の4月には講師懇親会を開催し、講師経験ある先輩とこれから講師に挑戦してみようとする後輩の交流会を開催しました。

■平和への願いを伝えるリレー講座講師たちの想い ~リレー講座講師懇親会模様の紹介~

http://peace-abiko.blogspot.com/2022/06/blog-post.html

 これまでに本ブログで掲載したリレー講座模様の紹介記事を、以下にご案内します。あわせてご覧になってみてください。

リレー講座参加レポート (2020/11/14湖北台西小学校)

http://peace-abiko.blogspot.com/2020/12/20201114.html

3年目に入ったリレー講座(2017/6/17我孫子第一小)

http://peace-abiko.blogspot.com/2017/07/blog-post.html

派遣中学生リレー講座 (2016/ 6/25湖北小学校)

http://peace-abiko.blogspot.com/2016/07/625.html

リレー講座に参加して(2015/ 11/7湖北小学校)

http://peace-abiko.blogspot.com/2015/11/blog-post_10.html

2022年10月31日

ご紹介:中央学院大学平和学「被爆者体験講話」実施報告

  1010()、中央学院大学法学部川久保文紀教授による講座「平和学」の特別企画として、的山ケイ子さん(我孫子市平和事業推進市民会議委員)による「被爆者体験講話」が実施されました。

 その模様が、中央学院大学ホームページに掲載されていますので、ぜひご覧になってください。

■中央学院大学ホームページ:平和学「被爆者体験講話」実施報告

https://www.cgu.ac.jp/news/20221019-01.html

2022年9月11日

中学生広島派遣報告(引率者:大学生原直輝さんによる報告)

  私は、2022年度中学生広島派遣にて、平和事業推進市民会議代表として中学生の引率をさせて頂きました。今年度は85日から7日の3日間で実施し、2年ぶりに広島平和記念式典にも参列することができ非常に実りあるものとなりました。 

 1日目は、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の見学と平和記念資料館の見学を行いました。我孫子からの長い移動を終えたばかりではありましたが、平和の祈りに包まれた広島を真剣な眼差しで見る姿から、平和に対する強い意志を感じることができました。

 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館は、原爆死没者の尊い犠牲を銘記し、恒久の平和を祈念するとともに、原爆の惨禍に関する全世界の人々の理解を深め、被爆体験を後代に継承することを目的として、被爆地である広島に設置された施設です。施設の中にある平和祈念・死没者追悼空間では、当時、被爆前に撮影された家族写真や友人との集合写真などが展示されており、そのほとんどが笑顔で写っていました。

派遣中学生の一人は、「笑顔で写っている写真は幸せに見えるはずなのに、原爆がこの後落とされてしまうと考えると心が締め付けられるような悲しい気持ちになった。」と感想を聞かせてくれました。私たちと同じような日常を、何気ない笑顔や幸せを奪った核兵器の憎さを改めて痛感した瞬間でした。

また、遺影コーナーではモニターに我孫子市原爆被爆者の会の会長を務められた宮田さんの遺影も映し出されました。私は平成28年度長崎派遣の際、事前学習会で宮田さんから貴重なお話を頂きました。宮田さんから受け継いだ意志は私を含め、派遣中学生はしっかりと受け継がなければと強く感じました。

 平和記念資料館の見学では、それぞれがじっくりと過去に起きた悲惨な現実に目を向けていました。積極的に写真を撮ったり、メモをしたりととても意欲的に活動していました。被爆の実相を伝える一つ一つの展示に足を止め、各々が心に様々な思いを刻み込んでいるように見えました。派遣中学生の皆がその場で感じ、考えたことを大切にこれからの活動へと生かしてほしいと思います。

平和記念資料館の見学

 夜に行われた反省会では、一人一人が感じたことを自分自身の言葉で表現しようとする様子が見られました。自分の考えはもちろん、仲間の感じたこと考えたことにもしっかりと耳を傾けられており、とても有意義な派遣になっていると実感できました。議論のまとめの中で、「簡単に一言で軽い言葉で言い表すことはできない」という意見が上がりました。言葉にならないほどの衝撃を目の当たりにしながらも、我孫子市の代表として意欲的に活動している姿を見ることができ、とても嬉しく感じました。
 

 2日目は平和記念式典に参列した後、平和記念公園と本川小学校平和資料館を見学し、おりづるタワーと広島城を訪れました。被爆から77年が経った86日の午前815分に広島で黙とうを捧げるという貴重な機会を得ることができました。広島のこども代表の平和への誓いで「未来は創ることができる」といった言葉がありました。平和な未来を創るため、広島・長崎派遣での学びを広げる義務が私たちにはあります。改めて平和な未来を創るために積極的に活動していこうと考えました。

平和記念式典で黙とう

 本川小学校平和資料館は被爆当時の状態をそのままの形で保存し、資料館としている建物です。1日目に平和記念資料館で見た展示物とは違い、原爆の被害を受けた建物に足を踏み入れたことでより一層原爆の実相に迫ることができたと思います。私はまるで77年前に引き戻されたような不思議な感覚になりました。派遣中学生は星野市長がしてくださる資料の説明に身を乗り出す勢いで積極的に話を聞いたり、質問をしたりしていました。1日目を経てさらに意欲的な姿勢を見ることができました。

 おりづるタワーと広島城では、折り鶴を作り「おりづるの壁」から投げ入れたり、写真を撮ったりしながら互いの仲を深めることができていたと感じました。どちらの施設からも広島市街を一望できる展望デッキがありました。原爆投下の日から77年経った今日、こうして素晴らしい街がある復興した景色に感動しました。そして、都市化する中でも「ノーモア・ヒロシマ」の象徴である原爆ドームや平和記念公園などが形あるものとしてこれからも残り続けてほしいと強く願いました。 

 3日目は、平和記念資料館を再度見学した後、被爆体験講話を聴講しました。現在公表されている被爆者の方々の平均年齢は84.53歳となっています。年々広島・長崎で起きた惨劇を語り継ぐことのできる方の人数は減っています。今回私たちに講話をして下さった方は、壮絶な被爆体験を語ることが辛くこれまで身内にすら被爆当時の話をしたことがなかったそうです。しかし、今年4月に、生き残った被爆者として後世に伝えなければと被爆体験講話をする決断をしたとのことでした。貴重な機会を大切にしようと、派遣中学生は必死にメモをとっていました。被爆者の方から原爆投下時の状況や、その後の悲惨な出来事について聞くことができました。質疑応答の際には、派遣中学生の全員が挙手し積極的に参加していました。この貴重な機会を体験できた派遣中学生には、是非今後も継続して平和活動に触れていってほしいと思いました。 

被爆体験講話(講師:内藤愼吾さん)

 今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を徹底したうえで、例年に近い形で広島派遣の全行程を終えることができました。派遣中学生の平和や戦争について積極的に学ぼうとする姿にとても感銘を受けました。この3日間を含む、派遣までの道のりやこれからの活動は派遣中学生を大きく成長させ、心に残る体験になったと思います。また、この派遣で出会った方々や仲間への感謝を忘れず、これからも大切にしていってほしいと思います。

 現在世界では、ロシアによるウクライナ侵攻をはじめ、紛争や戦争の計画がなされています。非核化が平和のすべてではないという厳しい現状になりつつあります。核のない世界はもちろんではありますが、それ以上に私たちは「平和」という定義をもう一度考え直す必要があります。日々流転する時代を様々な角度から見つめ、平和な未来を創るために活動していきたいと思いました。

原爆ドーム前で

 派遣中学生にはこれからも「平和の集い」や「リレー講座」を通じて、彼らなりの視点から「平和」について伝えていってほしいと思います。

 最後に星野市長や丸教育長をはじめ、我孫子市役所企画政策課の皆さんや派遣中学生、派遣に際してご協力頂いた全ての方々に感謝の意を表し、引率者レポートとさせて頂きます。 

(平和事業推進市民会議副会長 原 直輝)