我孫子市では平和事業の一環として被爆70周年にあたる2015年から、広島・長崎に派遣された元派遣中学生が講師となって、我孫子市内小学校6年生の全クラス向けに広島・長崎派遣の経験と平和への願いを伝える【リレー講座】を展開しています。
今回のブログ記事では、そのリレー講座講師が講座に向けて準備する様子を紹介させていただきます。
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10月2日、今日は11月に初めてリレー講座講師に挑戦する山元誠人君の講師練習会。
山元君は現在高校1年生。中学2年の時に広島に派遣された派遣中学生OB。
山元君、4年前小学6年の時にリレー講座を受講しているはずなのにそのことが記憶にないのだとか。中学2年になって派遣中学生に選ばれて、あらためてリレー講座を知ったけれど、自分が受講したはずのリレー講座のことはどうにも思い出せない。
山元君の場合、そのことが却って、リレー講座講師という役割を担ってみたいという思いにつながっているらしい。
派遣中学生として広島を訪れてからの2年、山元君はこれまでにもリレー講座講師のアシスタントを何度かつとめてきたけれど、来月(11月)、初めて講師をつとめる。
今日は、山元君の講師練習に協力しようと、先輩講師が二人と、他に我孫子市平和事業推進市民会議の委員も何名か集まってくれた。
山元君は準備してきたパワーポイント資料を使って、授業シナリオを本番さながらに通してみる。原稿に目を落としながらの場面が多いけれど、集まってくれたメンバーを小学生に見立てながら用意したシナリオにそって授業を進めていく。
授業シナリオを用意するにあたって、新米講師は、先輩講師のシナリオの基本構成に倣う。その基本構成にそれぞれの講師が少しずつ自分の独自な内容を加えて、自分自身のオリジナルシナリオに仕立てる。
広島・長崎に落された原爆の説明、「平和なこと・平和でないこと」を考えるグループワーク、「平和な世の中にするために今日から自分にできること」を考える個人ワークという基本構成に、山元君は、被爆者の方の体験記の紹介、小学6年の時に受講したことを忘れていたリレー講座への想いを付け加えて、山元君オリジナルの授業シナリオを準備してきた。
授業を聴いてくれたメンバーたちからは、以下のようなアドバイスが寄せられた。
s 原稿を読んでいるという感じがする。もっと、自分の言葉で山元君らしく話した方がよい。
s 基本構成に加えた、山元君オリジナルの内容はとてもよい
s パワーポイント中の表現に、修正した方がよい箇所がいくつかある。
s 被爆者の方が書いた文章と山元君自身の言葉の区切りがあいまい。被爆者の方の言葉は、アシスタントに朗読してもらうなどの工夫をしてみたらどうか。
山元君のリレー講座講師初挑戦は11月。こうしてまたひとり、新しい講師が誕生する。
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山元君の練習風景の一部を、動画でご紹介します。以下の画像をクリックしてください。
クリックで動画視聴 |
リレー講座は、このように先輩講師から後輩講師に受け継がれていき、新しい講師によるリレー講座がつくられていきます。
講師たちが頭を悩ませるのは、講師を務める仲間を増やすにはどうしたらよいかということ。今年の4月には講師懇親会を開催し、講師経験ある先輩とこれから講師に挑戦してみようとする後輩の交流会を開催しました。
■平和への願いを伝えるリレー講座講師たちの想い ~リレー講座講師懇親会模様の紹介~
http://peace-abiko.blogspot.com/2022/06/blog-post.html
① リレー講座参加レポート (2020/11/14湖北台西小学校)
http://peace-abiko.blogspot.com/2020/12/20201114.html
② 3年目に入ったリレー講座(2017/6/17我孫子第一小)
http://peace-abiko.blogspot.com/2017/07/blog-post.html
③ 派遣中学生リレー講座 (2016/
6/25湖北小学校)
http://peace-abiko.blogspot.com/2016/07/625.html
④ リレー講座に参加して(2015/
11/7湖北小学校)
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