書 名 ヒロシマ
著 者 ジョン・ハーシー
出版社 法政大学出版局
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この本の著者ジョン・ハーシーは、「20世紀アメリカ・ジャーナリズムの業績トップ100」の第一位に選ばれたピューリッツァー賞ジャーナリスト。彼は、1946年5月に広島を訪れ、6人の被爆者の体験を聞き取り、5章からなるこの本の4章までを書きました。
「ヒロシマ」を掲載したTHE NEW YORKER誌(1946/8/31) |
「ヒロシマ」は、1949年4月に日本語版が出版されました。翻訳者のうちの一人は、この本に被爆体験が紹介された日本キリスト教団広島流川教会の谷本清牧師でした。谷本牧師は、戦後渡米して、広島の惨状と平和を米国内で訴え、「No More Hiroshima」の運動を提唱しました。
ジョン・ハーシーは、1985年4月、最初の訪問から39年後に再び広島を訪れました。そして、39年前に被爆体験を聞き取った6人のその後を取材し、この本の第5章「ヒロシマ
その後」を書きました。今、私たちが手にとることのできる「ヒロシマ」は5章までがおさめられた「ヒロシマ [増補版]」です。
なぜ、世界には「力の支配」が蔓延しつつあるのでしょう。なぜ今、三度目の核兵器使用を恐れなくてはならないのでしょうか。
一つには、世界的に戦争の記憶、特に、核戦争の記憶が薄れつつあるからです。世界のリーダーたちのほとんどは戦争体験を持っていないのです。彼らは原爆の恐ろしさを想像することなど逆立ちしてもできません。ジョン・ハーシーの『ヒロシマ』や長田新の『原爆の子』、大江健三郎の『ヒロシマ・ノート』、そしてジョナサン・シェルの『地球の運命』さえも忘れられつつあります。
(岩波現代文庫 秋葉忠利「報復ではなく和解を」 p.24)
(岩波現代文庫 秋葉忠利「報復ではなく和解を」 p.24)
ジョン・ハーシーの「ヒロシマ」は、我孫子市民図書館でも借りて読むことができます。特に若い方々に読んでいただきたい本です。
(我孫子市平和事業推進市民会議 恒)
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