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書 名 ナガサキノート
若手記者が聞く被爆者の物語
編 者 朝日新聞長崎総局
出版社 朝日新聞出版(朝日文庫)
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「ナガサキノート」は、朝日新聞長崎総局が、長崎原爆の被爆者の方々に取材し、その一人ひとりの人生をテーマに、2008年8月10日から一日も欠かさずに毎日、長崎県内版に掲載している連載記事で、既に連載3000回を超えているそうです。
今回紹介する朝日文庫「ナガサキノート」は、この連載記事に2009年5月までに掲載された31人の被爆者の方々の計270回の記事を本にまとめたものです。
この本の中で、被爆者31人の方々の人生が、1945年8月9日11時2分を中心に綴られています。それぞれの人が、どのような暮らしの先に8月9日を迎えたか。そして、8月9日の被爆後どのような人生を過ごされてきたか。
31人が迎えた長崎でのそれぞれの8月9日。被爆した場所から避難した道のり、爆心地に向けて家族を探しに行った道のり。31人の方々の被爆前後の記録には、同じ町の名が何度も登場し、同じ兵器工場や長崎医科大学もでてきます。
31名の方々がその日辿った道は交わっていたかもしれませんが、それぞれに、それまでの暮しがあり、家族があり、そして一人ひとりのその後の人生がありました。
「ナガサキノート」は、20代、30代の記者たちが取材し、執筆したのだそうです。この本を読んでみると、取材の時点で60代半ばから80代に達していた多くの被爆者の方々に、若い新聞記者たちが取材し、記録しているというそのことだけでも、たいへん意義深い取組みなのだと思えます。
朝日新聞長崎県内版への「ナガサキノート」連載が現在も続いている一方、朝日新聞DIGITALには、「ナガサキノート
あの日、人々の足取り」というページが公開されています。爆心地数キロ圏内で被爆した約150人の方々が、1945年8月9日にどのような足取りを辿られたか、3Dの地図上に再現されています。地図上から、お一人おひとりの証言を閲覧することもできます。
朝日文庫「ナガサキノート」、朝日新聞DIGITAL「ナガサキノート あの日、人々の足取り」、ぜひご覧になってみてください。